「生徒たちといっしょに卒業」

ヤマハ音楽院の卒業式だった―

8年前、ここで先生をさせてもらう事になった時
「ほんまにおれに先生なんかがつとまるのか？」と
不安でいっぱいだったのを思い出す。

暗中模索で
ブルース→ブギウギ・ピアノ、シンセのピッチベンド奏法、
オルガン奏法、エレピ奏法を2年間でじっくりやるというカリキュラムを組み
その手ごたえが「究極のキーボード練習帳」の内容にもつながったり、
となりのサイゼリアで生徒たちと
閉店までねばり、あげくのはてに「
ザ・イゼリアーズ」なるGSバンドを組んだり、
ビリー・シーンのセミナーでナイアシンの曲でオルガンを擦らせてもらったり、
チック・コリアのセミナーでインタヴュワーをつとめ
遠隔ピアノ・レッスンの実験台になったり・・・etc.

教えるというより、学ぶ事や楽しいことの方が多い8年間だった。

そんなヤマハ音楽院の最後の卒業式―

なんと、卒業証書の授与役を自分の生徒たちにやる事に・・・


泣きそうやったけど、緊張しすぎて頭が真っ白に・・・


サプライズで末さんとMISUMIちゃんが最後に「Love the One」を演奏し始めると
おとなしく座っていた生徒たちがいっせいに立ち上がり
前に駆け寄っていって、踊ったり、歌ったり、手拍子したり。

そこで、ぼくの涙腺はダム崩壊状態に・・・うう～っ、どぼじてだすかぁ～？？？


ぼくを含めて―の、
全員卒業写真


ぼくが、教えていたこの場所はなくなってしまうけれど
教えさせてもらった事のいくつか（たとえひとつでも）が
生徒たちの中に
少しでも残っていれば
それで満足だ。

もちろん、忘れてしまってくれても
悔いはない。

一本だけあわてて咲いてた
早咲きの桜―


今年は、ぼくも卒業なのであえて
「ご卒業おめでとうございます」は言わずに、
いままでヤマハ音楽院で
教え、教えられてきたすべての生徒のみんなに言います。

ありがとう！！！＆こんな先生でごめんな～！！！そして

どうか、一生音楽を好きでいてください。

大変な時も、苦しい時も音楽を好きでいてください。

いや、そんな時こそ音楽が必要なんだ―と

気が触れているくらいに

音楽が好きでいてくださいね、ずっと。

ぼくも、死ぬまでそうします。

おおきに、ありがとう。

コメント 1

ありがとうございます。癒されます。ボイスというのもいい歌ですね。今日はユーチューブで、元ジゥディマリのドラム担当の五十嵐公太さんとの音楽を拝見しました。かっこいいですね。これからも宜しくお願い致します。自分は歌うのが好きで（下手ですが）今度、兄からジャズバーでイベントがあるみたいで、一緒に歌おうと誘いがありますが、戸惑っています。文明先生、どうすればいいでしょうか？自信どころか、歌唱力が伴っていないのに・・・。すみません、変な悩みを。

by きゅうびー (2009-03-25 23:11)